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老犬/シニア・ドッグが罹りやすい病気

糖尿病:人間同様、糖の代謝を助けるインスリンが足りなくなり、血糖値が高くなり、尿中に糖分が漏出します。放置すると合併症をきたす危険な病気です。糖尿病になると異常に水を取るようになる、痩せる、肥満傾向になるなどします。糖尿病により、白内障や緑内障などを併発することもあります。一度糖尿病になると、定期的にインスリンを投与して血糖値を一定に保たなければなりません。遺伝性のものもありますが、予防のために食事管理と適当な運動をする必要があります。肥満は糖尿病になる確率を高めるだけでなく、多くの病気を併発する可能性があります。普段の食事管理が非常に大切です、一度再確認してください。

心臓病:老犬になると心臓の機能が衰え、心臓から送り出される血液の量が減少します。6歳〜7歳ぐらいから始まり10歳になるとほとんどの犬におこります。肥満や塩分を多く含む食事は、心血管系に大きなリスクとなります。普段から心臓に負担がかからないように気をつけましょう。散歩時の犬の状態を良く観察してあげてください。おかしいと思った時は、獣医師に検査をしてもらうとともに、食事や運動量について相談してください。

歯科疾患:多くの歯科疾患は歯石によるもので、歯石は大型犬より小型犬によく付着します。小型犬の方が歯と歯の間が狭いために、食べかすが溜まりやすいためです。歯石により歯肉炎をおこし、歯肉の組織が破壊されます。また膿が鼻腔や目の下からでる場合もあります。老犬の消化機能は低下しています。歯に問題があれば、食べ物を噛み砕くことができずさらに消化器系統に負担をかけてしまいます。普段から歯磨きの習慣をつけ、定期的に獣医に歯垢を取ってもらうようにしてください。

眼科疾患:一番多く見られるのが老年性白内障です。眼球のレンズが白く濁る病気で、原因は遺伝、糖尿病、活性酸素など様々な要因があります。徐々に視力をなくしていきます。目が濁ってくるので比較的見つけやすい病気です。異常があれば、すぐに獣医師に相談しましょう。犬は視力を失ってもある程度の生活ができます。家具の配置を変えたり、放し飼いにしたり、長時間一人にしないように心がけてください。

クッシング症候群:脳の衰えで副腎皮質のホルモンが過剰に分泌されることにより、たんぱく質や糖分などの代謝がうまく行われなくなる病気で、トイプードルやミニチュアダックスフンドに多く起きます。水をよく飲むようになったり、毛が抜けたりする症状がでますが、症状だけでは発見が難しい病気です。気になったらすぐに獣医師に相談しましょう。対策は今のところ明確になっていません。

前立腺疾患:老犬の雄に普通に見られる病気で、前立腺肥大は5歳以上で多く発病し、未去勢のほとんどの犬に見られます。去勢をすることにより良性の肥大は通常には起こりません。子どもを作る予定のない場合は、早期に去勢をすることをお薦めします。また前立腺癌は、悪性が多く肺、骨、リンパなどへの転移が多く見られます。肥大した前立腺の外科手術は大変難しい手術です。
排便時に痛みを訴えたり、少量の便が少しずつ出たりする場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。

子宮蓄膿症:5歳以上の去勢をしていない雌に見られる疾患です。大腸菌などの細菌が子宮内に侵入し、異常繁殖して炎症がひどくなり化膿する病気。犬は他の動物に比べて発情期が長いため子宮蓄膿症を起こしやすいと言われています。
症状が進行し毒素が体内に廻ると、急性毒性腎疾患や急性心筋症などの病気になり、治療が遅れると死に至ることもあります。不妊手術によって完全に防ぐことができます。症状として水を良く飲み、おっしっこもよくするようになります。食欲不振、嘔吐、下痢などがあります。

ガン:犬の寿命が延び、現在では10頭に1頭がガンで死亡するといわれています。10歳以上の50%がガンにより死亡しています。犬のガンで多いのは、乳腺腫瘍、皮膚ガン、口腔腫瘍、肛門周囲線腫、骨腫瘍、悪性リンパなどです。乳腺腫瘍などは不妊手術を受けていない雌に多く、不妊手術を受けていない雌の4頭に1頭が乳腺腫瘍になっています。早期の不妊治療でそのリスクをかなり抑えることができます。ガンの治療は、外科手術、放射線療法、化学療法などがありますが、他の病気を併発する危険性もある上、体力が持たない場合もありますので、獣医師と充分に話し合って治療方法を決めてください。また、セカンドオピニオンを聞くことも大切です。欧米では普通とされているインフォームドコンセントをしっかり行いましょう。

皮膚疾患:皮膚障害は、甲状腺機能低下、自己免疫疾患、ホルモン関係、肝疾患、腎疾患など、加齢が関係する疾患により皮膚異常を起こすことが多数です。毎日のブラッシングで、その異常を見つけてあげてください。またブラッシングは血行を良くし、皮膚の老化を防ぎます。食べ物により皮膚疾患を起こすこともあります。皮膚病は痒く痛く大変つらい病気です。普段よりケアを心がけてあげてください。

変性性関節炎:老化に伴い、筋肉の量も減少します。四肢の筋肉だけでなく、心臓の筋肉量も落ちます。特に中型犬や小型犬では、変性性関節炎と言って関節が変更し、腫れや痛みを伴う関節炎を起こしやすくなります。変性性関節炎は、関節に一定以上の負担がかかる痛くなります。長く散歩させて翌日歩くのを嫌がる場合は注意が必要です。

股関節形成不全:ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバーをはじめとする大型犬に多い疾患です。股関節形成不全は遺伝的な疾患とされていますが、飼育環境にもかなり影響があることがわかっています。片方だけ、両方に股関節形成不全が起きる事があります。軽い場合には見た目にはわかりませんが、ひどい場合には歩けなくなります。遺伝性の場合、1歳6ヶ月頃から症状が出たり検査で発見されたりします。また肥満になると股関節形成不全の症状が重くなります。また激しいスポーツやジャンプなどもこの病気にはよくありません。遺伝的要素が大きいので、この病気を持った犬は繁殖させないようにしなければなりません。また肥満には若いときから留意して行く必要があります。股関節形成不全になると、脱臼や他の関節にも負担がきます。
治療としては、手術も行ないます。軽い場合には、間接の炎症を和らげるような薬で、生活の改善をするケースが多くあります。

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